どろぼうは ドアを そっと すこしあけて のぞきました。

 ねこが せなかを まるめて ふるえていました。
「なんだ ドアを ひっかいたりして」

 どろぼうは めを ぎょろっと ひからせていいました。
「さむくて ちっとも ねむれないよ なかにいれてくれない」

 ねこは まるいこえでいいました。「ああ はいって ねむればいいさ」

 どろぼうは ねこをいれてやりました